ビービットが翻訳・監修した書籍「平安保険グループの衝撃」発売!顧客志向経営のベストプラクティスがここに

このたび、ビービットが翻訳・監修を務めた書籍が発売されました。タイトルは「平安保険グループの衝撃」!

長年「顧客中心」を提唱し続けてきたビービットから見ても、平安保険グループの顧客志向は注目すべき、そして学びの多い事例です。

  • 顧客志向は良い考え方だと思うけど、それでビジネスがうまくいくのか疑問に思っている
  • 顧客志向とかNPSとかのキーワードは聞くけど、どうやって企業経営に活かしたらいいのかわからない
  • 国が言う「フィデューシャリー・デューティー(顧客本位の業務運営)」の具体的なイメージがわかない
  • なんとなく、金融業界の未来が見えず不安を感じている

そんな人にぜひ読んでいただきたいのが、本書です。

それでは、平安保険グループはどんな企業なのか、何が衝撃だったのか、このエントリーでちょっとだけご紹介します。

「エクスペリエンス×データ」による顧客志向経営を実践する平安保険グループ

平安保険グループは、1988年に中国・深センで保険会社として設立された総合金融グループです。世界の有力企業をランキングにした「Fortune Global 500」では、2017年の41位から、2018年には29位に伸びており、中国の非国有企業ではなんとトップ!2018年初頭の時価総額においても、アリペイのアリババ、WeChatのテンセントに次いで3位という大企業です。

傘下には保険だけでなく、銀行、証券、クレジットカード、消費者金融など、あらゆる金融業界の会社があります。

IT系企業が覇権を握ることの多い今の時代において、どうして既存型金融企業が異例の躍進を実現できたのか。それは、「エクスペリエンス×データ」を重視した、長期的かつ徹底した顧客志向経営を実現しているからなのです。

ユーザ数は2億人超!いいお医者さんにすぐにかかれるアプリ「平安好医生」

本書には登場しないのですが、平安保険の代名詞とも言うべきサービスが、「平安好医生(ピンアン ハオイーシャン)」。いままでの保険会社は、顧客との接点は契約時と、保険金支払いが発生したとき、くらいしかありませんでしたが、平安保険はこのアプリで見事に顧客接点を増やし、データを集め、そのデータを顧客体験向上に活かす、というループを回しています。中国の人口が多いのは周知の事実ですが、それでも2億人のユーザがいるアプリなんて、世界中でもほんの一握りではないでしょうか。

いわゆる「ヤブ医者」の多い中国では、確実な診察を受けたいと思う人はみんな大病院に集まります。結果として、整理券すら7日待ち、という事態も起きるほど。これじゃ、大抵の風邪は待ってる間に治っちゃいますよね。でも、風邪じゃなかったら…?待っている間に、手遅れになることも十分考えられます。

そんな状況だった中国であっという間に広まった「好医生」の主な機能の1つが、無料でドクターに相談ができること。症状をチャットで送ると、2分以内に診断結果が返ってくる、というものです。これで、ほんとに病院に行かなきゃいけないのかどうか、が判断できます。

やっぱりこれは病院に行ったほうがいい、となったら、そのまま好医生で診察予約ができます。現在地から近い順に、ユーザ評価や口コミも表示され、お医者さん1人ひとりの経歴もチェックできる、言うなれば病院版の食べログです。予約時間になったら病院に行って、アプリの画面を見せればOK。整理券7日待ちに比べて、はるかにスマートで快適な体験です。

さらに、ウォーキングによるポイントプログラムもあって、歩いた歩数に応じてポイントがたまり、換金できるようになっています。1日1回換金をしないとポイントが消滅してしまう、というルールがあるため、ユーザは毎日アプリを開くことになります。

これを平安保険の側から見ると、顧客の病院予約情報、ひいては健康情報を常にデータとして蓄積できるということ。顧客が病院に行くとわかれば、担当営業マンが電話をかけ、この保険が適用になるかもしれないとアドバイスをしたり、場合によっては「下のお子さんを病院に連れて行く間、上のお子さんの面倒を見ていましょうか」なんていう申し出をしたりしているそうです。

保険の営業マンが、商品の売り込みじゃなくて、アドバイスやヘルプのために電話をかけてきてくれたら、助かるし、嬉しいし、信頼度が上がりますよね。そうやって顧客をファン化して、サービスから離れないようにするためのツールとしても、好医生は優秀なアプリなんです。

データ収集と効果的な人的サービスを支える自社システムLCCH

平安保険グループ内の各子会社は、それぞれの事業領域に合わせたサービスやアプリを提供しています。子会社が多いとIDもそれぞれに発行され、顧客の情報がバラバラになってしまいがちですが、平安保険グループは2008年頃から統合IDによる一元管理を実践。そのため、情報活用のためのプラットフォームもグループ内で共有できるんだそうです。

その中でも特筆すべきものが、顧客体験管理プラットフォーム「LCCH(= Life Customer Contact History)」。詳しくは、本書「平安保険グループの衝撃」をお読みいただきたいのですが、注目したいのが「タイムライン」という機能。マクロかつ大量のデータに対し、顧客一人の情報をタイムライン型で可視化するもので、「個票分析」という中国先進企業において注力されつつある新しいデータの見方がベースになっています。

タイムラインで顧客の状況がわかったら、その中で今、平安保険からアクションをした方がいい顧客もわかります。どの顧客に、どんなアクションをとるべきかは「ティップス」という機能がタイムラインの情報と顧客情報を紐づけた上で、自動で提案してくれます。

これが、先程ご紹介した「好医生」の裏側。このように、一人ひとりの顧客の体験を大切にし、それをサービスだけでなく、裏側の管理プラットフォームにまで根付かせて運用していることが、平安保険グループの成功の原動力だと言えそうです。

※ ちなみに「タイムラインで見る」という考え方はビービットが提供しているUsergramと同じですね

経営管理の最重要指標にNPSを設定、現場までその思想を徹底的に落とし込み

もう一つ、平安保険グループの成功を語る上で欠かせないのが「NPS(ネット・プロモーター・スコア)」。2014年頃に「物売りをして売り上げを追う」のではなく、「コトを売り、平安保険を好きになってもらうことを重視する」という意思決定とあわせて、最も重視すべき経営指標としてNPSが導入されました。

しかも、平安保険グループはNPS理論をそのまま丸呑みするのではなく、独自の解釈を加えたオリジナルの理論としてまとめています(詳細は本書「平安保険グループの衝撃」で!)。その理論を現場に落とすためのシステム構築も自社で行い、いまやNPSスコア取得の仕組みは顧客体験に最大限配慮しながらも完全に自動化されているとのこと。そしてスコアの低かった顧客に対しては、24時間以内にフォローコールを徹底。

派手ではないかもしれないけど、確実に顧客のペインポイントをとらえて、それに対処していく仕組みがきちんと構築されているのです。そして、1ポイント上げるだけでも大変だと言われるNPSは、取り組み開始以来10ポイント以上向上しているとのこと、見事に結果につながっています。

本書に込めたビービットの思い

LCCHやNPSの現場への落とし込みと運用は、グループ全体の顧客体験をマネジメントする顧客体験統括部門(PAUX)と呼ばれる専門部署が担いました。このPAUXのトップ自らが、顧客体験を考える全てのビジネスパーソンに向けて書き下ろしたのが、原著「顧客体験NPS白書」。

LCCHの詳細や実践例、平安保険グループ独自のNPS理論、様々な金融業界の現状分析と今後の予測、NPS経営を実践する上で気をつけるべき「10の地雷」など、密度の濃い1冊になっています。

ビービットは、創業以来「顧客中心」を考え続けてきた企業です。そんな我々から見ても、平安保険グループの顧客中心は、徹底的に現場レベルまで浸透しているという意味で、突出した好例。

金融庁の出した「フィデューシャリー・デューティー」をはじめ、日本でも、顧客中心に向かう流れは必ず来ると見られています。それに先駆け1つの具体的なベストプラクティスとして、平安保険グループのことを日本のみなさんにご紹介したい!というのが今回の出版にあたっての、ビービットの思いです。

平安保険グループについてもっと知りたいと思った方は、ぜひ本書を手にとってみてください。

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