プロピッカー藤井の履歴書 -26歳で就職、6年で海外支社の営業責任者に

今回お話を伺ったのは東アジア営業責任者、かつNewsPicksで中国ビジネスのプロピッカーもされている、藤井保文さんです。

日本・台湾・中国とアジアを飛び回り、まさに仕事がデキる男というイメージの藤井さん。そんな藤井さんですが、学生の期間が人より長かったり、入社直後は失敗の連続だったという過去がありました。

藤井さんに東アジア責任者になるまで、そして海外で働くことの楽しさや魅力などをお聞きしました。グローバルに活躍している藤井さんだからこそのお話が満載です。

波乱万丈な学生生活からビービットへ!

個性的な社員が多いビービットですが、藤井さんはどのような経緯でビービットに入社したのですか。

僕がビービットに入社したのは26歳の時です。中途採用とかではなく、それまで学生やフリーターをやっていました。他の人よりちょっとだけ寄り道が多めです。

藤井 保文(ふじい やすふみ)
2011年、ビービットにコンサルタントとして入社。2013年から台北オフィス、2017年から上海オフィス勤務。現在は東アジア営業責任者 兼 コミュニケーション戦略部門 副責任者。このブログで書いている記事はこちらから。コーヒー好き。

まず大学に入る前に一年間浪人しています。バンドをやっていて、「オレは大学に行かずに音楽で飯を食べて行くんだ!」なんて言っていて、さすがに親に止められましたね(笑)。一年浪人して早稲田大学に入りました。

早稲田大学は4年で卒業したんですが、ちょうどそのころにバンドがインディーズデビューします。そこから、フリーターをしながら音楽活動をする、という生活に入ります。

1年間のフリーター生活の後に東京大学の大学院に行きました。大学院を卒業したときには、さすがにもう働いてもいいかなという気持ちがありましたね。こういった流れで26歳でビービットに入社します。とにかく音楽漬けの青春時代でしたね。

音楽で飯を食べていくということにはならなかったのですか。

浪人時代と違って、大学院を卒業するころは仕事として音楽をやりたいとは思っていませんでした。好きな音楽をやって、結果として仕事になるならいいですが、お金をもらうために音楽をやるということはしたくないなと思っていました。

社会人になるまでの色々な経験で得たことで役に立っていることとしては、何があっても動じないという点がありますね。普通の人がひいちゃうような事でも僕は全然平気なんですよ。

ただ、皆様にも同じようなキャリアをおすすめできるかというと難しいところです(笑)。

入社3日でプロジェクトが炎上、それでも仕事は楽しかった

26歳でビービットに入社するわけですが、入社したころの藤井さんは仕事がデキるタイプだったのでしょうか。

いやーひどいもんだったと思いますよ。

議事録を書くだけで一週間くらいかかるんですよ。議事録を書き終わったら次の議事録が来るみたいな感じです。ずっと議事録を書いているみたいな。

あとは今でこそ笑い話にできますが、入社3日目にプロジェクトを炎上させてしまいました。炎上というのはクライアントを怒らせてしまうということです。

クライアントとの電話で「うん」とか言っちゃうんですよ。まるで友達と電話しているみたいに。クライアントから「返事は『うん』ではなく『はい』です(怒)」とメールがきました。かなり怒られましたね。今から思うととてつもなく恥ずかしく、先方もおそらく新人だと分かって言ってくださっていたのだと思うので、大変申し訳なかったと思っています…

入社したころはビジネスというものがよくわかってなくて、生意気だったと思います。わからないことだらけで、失敗も多くて一年目は辛かったですね。

仕事を辞めたいとは思わなかったんですか。

辛かったのは辛かったですが、辞めたいとは思わなかったです。当時からビービットの仕事内容が好きだったんですね。

ビービットのコンサルタントの仕事は「人を観察してその人の置かれた状況を理解する」ということが重要です。はじめは理解が難しい考えの人でも、よく観察すると理解できるようになってくるんです。考えが違う人のことを理解できるようになると、ある意味「誰にでもなれる」みたいな感覚を味わえる瞬間があります。それは仕事を始めたころから好きでした。

段々と会社とはどういったところなのか、クライアントは何を求めているのかがわかってきて、1年目の最後に達成感のある仕事ができました。

先輩コンサルタントが一緒だったそれまでとは違い、コンサルタントは自分だけで取り組んだプロジェクトです。クライアントと一緒になって良いものを創ろうとしているという姿勢を高く評価してもらえました。それに具体的な数字で成果が出たという点も大きいですね。

初めて仕事で認めてもらえたという気持ちになりました。そのときの達成感は今でも忘れられませんね。

入社3年目の転機、台湾での日々

仕事に慣れてきた藤井さんが日本を出たきっかけを教えてください。

入社3年目に「台湾に行かないか」という話が出ました。この時はタイミングもよかったですね。

実はビービットに入った後もバンドを続けていました。それがちょうど台湾行きの話が出たころにバンドが解散したんですよ。バンドをやっていたら絶対海外には行かなかったので、会社としてもバンド解散のタイミングを狙って声をかけたのかもしれません(笑)。

それまでは、二足の草鞋というつもりはないのですが、バンドも本気でやっていました。それがバンドも解散したし、自分の時間を仕事に全振りしてもいいかなという気持ちが出てきていました。それなら海外に行くのもありだなと。

台湾行きについては特に不安はなくて期待の方が大きかったですね。

期待を抱いて向かった台湾での仕事は充実したものだったのでしょうか。

最初はすごく大変でしたよ!

まずぶつかったのが言語の壁です。プロジェクトは当然すべて英語です。当時の僕は英語を読んだり書いたりはできましたが、話すことができませんでした。

最悪だった出来事がひとつあります。

クライアントとのミーティングに、僕と現地採用の台湾人コンサルタントで臨んだ時のことです。なぜかクライアントがどんどん怒り出すんですよ。一体何を怒っているのかと通訳を通して確認したら、現地のコンサルタントが僕の言っていることと関係のないことを言っているようでした。

僕はそれを何とかしようと思って日本語で話しました。日本語を通訳してもらってコミュニケーションを取ろうとしたんですが、通訳を通すスピードの遅さからクライアントはさらに怒ります。「お前は黙っていろ」と言われました。自分ではどうしようもできずに、ただただクライアントの怒りが増していくことを見るしかできない状況です。

こういった言語の壁で思うように仕事ができないということが何度もありました。日本では経験しなかった海外ならではのシビアな時期がありましたね。

異国の地で苦しい状況に置かれたわけですね。そんな日々を好転させたものは何だったのでしょうか。

月並みな言葉になってしまうんですが、周りのフォローです。とは言っても、簡単には周りのフォローは得られません。また日本で働いているときよりも、周りのフォローを得ることが難しい状態にありました。

駐在員って手当てなどがついて基本的に給料が高いので、「こいつは使えるのか」と品定めされるような目で見られます。使えなかったら帰されるかもしれないという戦場のような緊張感は、普通の日本の会社ではなかなか味わえないですよね。

それに、台湾に行ってからは日本でやっていたようなコンサルティングの仕事の他にオフィスマネジメントに関わる仕事が増えました。周囲の視線も日本とは違うし、仕事の幅も日本よりも広い、しかも違う言語でという状態です。

そんな厳しい環境の中で、みんなからフォローしてもらえるようになっていく必要があるわけですが、ろくに使えない僕では、なかなかそうもいきません。その時自分が大事にしていたのが、相手の状況を理解して自分から相手をサポートしようとすることです。

ベンジャミンっていう部下がいたんですが、彼とのエピソードを紹介します。

当時ベンジャミンは1年目で、”Whatever you say is trash!!”と言われたことがある(笑)くらい、コンサルティングの能力はひどいもので、辞めさせられるのではとびくびくしながら自信喪失していました。ある意味環境が近かったのか、僕はそんな彼がとにかく希望を持って働いてくれるように、いいところを伝えて褒めたり、小さい成功でも一緒にお祝いしてご飯に連れて行ったりしていました。

段々とベンジャミンは僕のことを信頼してくれて、僕が間違った英語を話すと直してくれるようになりました。「そこは”at”でなくて”in”だ!」みたいな感じで。部下に言葉を直されるみたいなことは信頼関係がないとできないじゃないですか。

仕事では僕が上司とは言え、言語ではベンジャミンがフォローしてくれるという関係です。こんな形で、信頼を築いて互いに助け合うという関係が、ベンジャミンの他にも少しずつ広がっていきました。

ちなみにベンジャミンは今でも僕の事をマイフォーエバーマネージャーと言います。ただそれは僕が彼に奢らせられる前に言うんですけどね(笑)。

当時のベンジャミンと藤井さん

中国で新たな視点を身につけてレベルアップ

ここまで藤井さんの過去を中心にお話を聞きました。現在の仕事についてお聞きしてもよろしいでしょうか。

キャリアとしては、台湾で3年働いた後に日本で半年働いて、もう一度台湾で半年、今は上海で働いていてもうすぐ2年になります。今の所は半分中国、半分日本で、家を中国においてベースとしつつ二国を行き来しているという生活です。

中国の仕事でおもしろいことの一つはチャイナトリップですね。チャイナトリップは1泊2日で中国の最先端のデジタル環境、そして世の中がどう変わっているのかを紹介するツアーです。中国の状況を見たいという日本のクライアントがたくさんいて、その要望に応える形で始まりました。

チャイナトリップは非常に好評で、大企業の役員レベルの方が参加してくださっています。中にはリピーターもいるほどです。

コンサルタントなのにツアーをやるというのは大変じゃないですか。

そうなんですよ(笑)。

これまでツアーを仕事にしてきたわけではないのでわからないことだらけです。ツアーの組み立て方とか役員の方への接待の仕方とか、全然わからないわけです。

チャイナトリップを始めたころは、ビービットの役員秘書たちに手伝って頂いていたのですが、ダメすぎてひたすら指摘を受けていました。

例えば、食事の席次とか、待たせないようなタクシーの準備などですね。実際全然できていなかったでしょうし、そういったことの重要性もよくわかってなかったんですね。そういう観点もあるだろうけど、提供する価値の方が重要なのに、僕は何故こんな準備をしているんだろうと…(笑)

ただ、秘書陣のお力を借りながら、実際にツアーをやってみて経験を重ねることで、大企業の経営者レベルの方々がどんな生活をされていて、普段どんなことを考えているのか、だんだんわかるようになってきました。これが今はすごくおもしろい。

おもしろさを感じるのはどういった点ですか。

チャイナトリップでは、これまで私が仕事で直接関わらなかったような、経営の手綱を握っている役員クラスの方が中心です。自分の中になかった経営クラスの方の考えていることを聞いて、かつディスカッションをさせていただく、そこは本当に勉強になります。

ビービットに入社したころや台湾に行ったころのお話をしたように、僕は初めから何でも上手くできるというタイプではありません。むしろ初めは上手くできなくて、怒られたりなんてしょっちゅうでした。

今では、出来ないときは大体「相手の持っている視点」を持っていないからなんだな、と思っています。クライアントなら、部署や役職を含め置かれている状況がわかるとその視点が、海外ビジネスなら現地の文化や市場環境を知ることでその視点が得られます。

そうすると適切に相手に寄り添うことができるようになるので、自分にとっては新しい世界が開けます。なので、今のチャイナトリップはその視点を踏まえ、ビービットらしいものに練り上げている、僕の自慢の商品です(笑)。

例えばですが、ビービットのチャイナトリップは、ツアーといいながら、実は5~6時間くらい座学があります。これは、「僕らがやるならどのような価値を持たせるか」と真剣に考えた結果です。単に色々回るだけなら、本物のツアー会社さんにやってもらえばいい。場所にも交通にも詳しく、言語や気遣いも一級品でしょう。それでは僕らが提供する意味がない。

経営レベルの方々は未来に対して手を打たなければいけないので、世の中に起きていることを俯瞰して捉えられない事例だけでは、ビジネスには使えませんし、憶測になって不確実性が高くなります。逆に「全てがどういうルールで動いているのか」を事例とともに理解すると、彼らは恐ろしく頭とセンスが良いので、正しい情報とともに超高速で思考がドライブされます。

それが肌で実感できるように様々な体験を要所で挟み込みつつ、通常体験しきれない「裏側、仕組み、変化」を説明できるように整理し、彼らが日本では普段取れない「大量のインプット時間・思考時間」を提供すること。これはものすごく価値が高く、かつビービットらしいやり方だと思っています。

最後に藤井さん自身の今後の展望は?

やりたいのはアメリカ開拓かインド開拓ですね! 会社の方針に沿ってるわけではない、あんまり行ったこともないんですけど…

どっちに行きたいかと言われたら悩みますね(笑)。どちらかというとインドになるのかな。アメリカを知っている人はたくさんいますが、インドを知っている人は少ないですし、これからまだまだ伸びしろがある国ですしね。

僕自身、新しい挑戦が好きなんだと思います。

それは海外という「場所」の意味だけでなく、チャイナトリップのような新しいサービスを創ることも含んでいます。新たな視点をどんどん手に入れることで、自分がアップデートされるような感覚が好きなんです。

場所も職種も視点もどんどん新しいところにいけるような、そんな挑戦を今後も続けていきたいです。


台湾、上海、そして日本と飛び回る藤井さんにお話を聞きました。エネルギッシュな姿が印象的でした。今後も藤井さんの活躍から目が離せません。

ビービットでは「藤井さんのように活躍したい」という情熱をお持ちの方を歓迎致します。新しい挑戦を一緒にしていく、魅力的なキャリアと仲間が待っています。少しでもご興味のある方は、お気軽にご連絡ください!

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