アプリのLTV向上に向けたロイヤルユーザ調査の有効性

ビービットでは業種を問わず、「アプリは作ったけれどうまくユーザに使ってもらえていない」というご相談をいただくことがよくあります。

企業様の状況は様々ですが、せっかく目的を持ってアプリをリリースしたものの運用段階で場当たり的な施策に終始してしまったり、部分的な改善を重ねているがそれがユーザのためになっているのかわからないなど暗中模索の状態に陥っているケースなどです。

ロイヤルユーザ調査とは何か

ロイヤルユーザ調査とは、うまくサービスを使いこなしているロイヤルユーザの行動を調査・分析し、非ロイヤルユーザが同様の価値を享受できるにはどうすればいいかというインプットを得る手法です。

「ロイヤルユーザ調査」が有効なケースとは

ロイヤルユーザ調査が有効なケースは、ウェブサイト上などに既に存在しているサービスをより使いやすくするためにアプリを企画したものの、うまくユーザに使ってもらえていないという場合です。

また、サービスを毎日使ってくれるようなロイヤルユーザが確かに存在しているのに、非ロイヤルユーザにはうまく活用してもらえていない、そしてその原因をしっかりと掴めていないという場合にも、ロイヤルユーザ調査が有効です。

ビービットでは、ロイヤルユーザ調査を「ロイヤルユーザが享受しているものと同様の体験を非ロイヤルユーザにも展開することで、より多くのユーザをロイヤル化したい」と考えるときに有効なアプローチだと考えています。

ご支援の実例

例えば、以前にビービットがご支援したあるサブスクリプションサービスを例にとると、ご相談いただいた時点での状況は大まかに以下のようなものでした。

・うまく使いこなせていないユーザの解約リスクが高い

サブスクリプションサービスにおいて一定ユーザの解約は当然のことですが、解約率が高いことへ課題意識をお持ちでした。自社で調査をされた結果、以前は使っていたが徐々に利用頻度が落ちてきているというユーザが多く存在していました。その中には、コンテンツに魅力を感じなくなっているなど解約リスクの高いユーザもいることがわかり、早急に手を打つことが求められていました。

・競合サービスが台頭してきた

以前には存在していなかった競合サービスが台頭してきたタイミングでした。競合サービスが出てきたことでユーザが容易に他のサービスに乗り換えられる状況になっており、ユーザに使い続けてもらうことがキーになっている状況でした。

・上記に対して手を打ってみたが、効果が薄い

自社で独自に実施されたインタビューや定量調査結果から、非ロイヤルユーザの課題に対して利用を促すためのアプリを作成しましたが、思ったような良い効果が得られていませんでした。

・自社のアプリが複数存在し、一貫した体験を提供できない

ユーザのサービス利用を促すために作ってきたアプリが無数に存在していることで、一貫した体験が提供しにくく、逆に顧客体験を損ないかねない状態に陥っていました。

この企業様はそれまでに自社でユーザの声や反応を集め、試行錯誤を重ねていらっしゃいました。ただ、採用されていたインタビューや定量調査という調査手法の特徴でもあるのですが、そこでの結果は「いずれ解約してしまうユーザのネガティブな反応」が目立つものとなっていたようで、「ではどうすればうまくいくのか」を見つけられない状態でした。

このような場合にはロイヤルユーザからヒントを得て、なぜうまく利用できているのか、なぜうまく利用しているユーザと離れてしまうユーザがいるのか、その両者の差は何か、を明らかにしていくことが有効です。そこで、ロイヤルユーザ調査を実施することが決まりました。

ロイヤルユーザ調査の流れ

ロイヤルユーザ調査の主な進め方は、大まかに以下の通りです。

  1. ロイヤルユーザになるに至ったのはなぜかを調査し、ロイヤルユーザと非ロイヤルユーザとの差を分析する
  2. 導き出された方向性が本当にユーザにとって魅力的か、ビジネス側とユーザ側とのギャップを埋める(プロトタイピング)

1. ロイヤルユーザになるに至ったのはなぜかを調査し、ロイヤルユーザと非ロイヤルユーザとの差を分析する

ロイヤルユーザ調査はビービットが通常行う「ユーザ行動観察調査」とは違い、主にインタビュー形式で行います。

使ってもらえるアプリを目指すには、ロイヤルユーザが今現在受け取っている価値を享受するに至るまでの経緯、何がクリティカルな体験であったかを明らかにしていきます。このインタビューは該当サービスのロイヤルユーザをお呼びして詳しくお話を伺います。

その後、「ロイヤルユーザに至るまでの経緯、クリティカルな体験」と、「非ロイヤルユーザの置かれている状況・ペインが」とがどう違うのか、分析を行います。

この分析を行うことによって、ロイヤルユーザのクリティカルな体験を非ロイヤルユーザにも体験してもらうために必要な企画の方向性を導き出すことができます。

2. 導き出された方向性が本当にユーザにとって魅力的か、ビジネス側とユーザ側とのギャップを埋める

次に、ロイヤルユーザを起点に導き出された企画の方向性から、アプリの実現に向け体験設計を行っていきます。ここでは「本当にユーザに使ってもらえるのか」という検証を行う必要があります。

具体的には、分析のプロセスで導き出した方向性に基づいて画面のプロトタイプを作り、非ロイヤルユーザに実際に使ってもらいます。

ロイヤルユーザの体験を非ロイヤルユーザへ展開可能なのか、仮説をもとにした体験設計が非ロイヤルユーザに響くものになっているのかを、トライアンドエラーを繰り返して検証を重ねます。

ビジネス側(提供者側)の視点だけでは、いくら調査をしてもバイアスがかかってしまい、「ユーザに使われないアプリ」になってしまう可能性が高くなります。

体験仮説をプロトタイプに落とし込み、実際のユーザに体験してもらい、その反応をまたプロトタイプへ反映するというプロセスを踏むことで、ビジネス側とユーザとのギャップを埋めていくことができます。

一旦「ビジネスとしてやりたいこと」を離れ、「これがあるとユーザの生活はどう豊かになるのか?」というユーザ視点で捉え直すことが非常に重要です。そうすることで、ビジネスとしてやりたかったことが「ユーザにとって意味がある形」に変換され、アプリで提供すべき体験仮説として浮かび上がってくるのです。

ユーザを軸足に導き出した体験はユーザにも企業にも大きな価値を生む

自社のユーザを軸足としたロイヤルユーザ調査から導き出した体験は、ユーザ視点からもビジネス視点からも大きな価値を生み出すチャンスとなります。

ビービットでは、ロイヤルユーザ調査の実施からアプリ企画の仮説検討、プロトタイピングによる体験の磨き込みまで、一気通貫でご支援可能です(調査のみのご支援も可能です)。

まずは、みなさまのご状況をお伺いし、最適な形でのご支援の形の提案から始めさせていただきます。アプリ企画でお困りの方はぜひ弊社にご相談下さい。

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