プロダクトマネージャ座談会 – USERGRAMでビジョン実現を目指す

今回は、USERGRAM(ユーザグラム)の「2人のプロダクトマネージャ」に集まっていただき、座談会形式のインタビューをやってまいりました。

ハードルの高いことを、そうと認識しながら、それでもとても楽しそうに仕事の話をするプロダクトマネージャの想いが、少しでも伝われば幸いです。

プロダクトマネージャの仕事は「USERGRAMでビジョン実現を目指すこと」

布袋田:お集まりいただきありがとうございます。今日はビービットのプロダクトマネージャの仕事を伝える記事、ということでお話を伺っていきたいと思います。まず最初に、ビービットのプロダクトマネージャがやっていること、というあたりからお聞かせいただけますか?

三宅:僕らがやっていることを一言で言うと、「USERGRAMを、ビジョン実現の方向に育てていく」ということになるのかな、と思います。

三宅 史生(みやけ ふみお)
プラットフォーム運用責任者 兼 プロダクト設計責任者。東京大学工学部卒業後、2006年よりビービットでコンサルタントとして企業サイトの改善支援に従事。その後、ソフトウェア事業部責任者などを経て、2018年より現職。

最終的な決断はプロダクトオーナーであるCEO遠藤さんなんですが、プロダクトマネージャは主に具体的な機能の検討をしていて、例えば直近だと僕はUIデザイン刷新、武井さんはレポーティング機能、みたいな感じです。

布袋田:さっそく新機能の名前が続々ですね。最近特にWeb・IT系企業で話題になることも多い「プロダクトマネージャ」という職種ですが、ビービットにおける「プロダクトマネージャ」の位置付け・特徴を教えてください。

武井:USERGRAMのこれからに関することは、何でもやっています。三宅君が言った機能検討はもちろん、実はロードマップの検討や、料金戦略や規約改定までプロダクト事業全般が守備範囲なんです。

仕様検討の方はそれぞれ自分の担当する機能があるんですが、だからといってサイロ化しているというわけではないんですよ。どんなボールが飛んでくるかわからないですし。

武井 由紀子(たけい ゆきこ)
ビービット取締役。早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。設立メンバーとして、ビービットに参画。2018年よりプロダクト設計責任者を務める。

布袋田:ボールというのは、プロダクトに関するアイデアや検討事項のタネということですよね。それはどうやって生まれるものなんですか?

三宅:プロダクトマネージャの中の誰かのアイデアだったり、クライアントからのご要望だったり、社長や中島さん(注:副社長)の方針を受けたものだったり、いろいろなパターンがあって…。

武井:最初はけっこうふわっとしたものが多いんですよ。何かレポートできる機能があった方がいいんじゃないか、とか、インサイドセールスの人達が使うっていう方向性があるんじゃないか、とか。「お題から疑ってください」みたいなものも多くて(苦笑)。

ターゲットとなる人達がいて、そこに対して何ができるかを考えましょう、というくらいに大きいボールが来るので、個別の要件検討というよりは「事業企画のようなもの」と言ったほうがイメージが近いかもしれません。

布袋田:USERGRAM事業企画、ですか。

武井:ええ。検討を進めていく中では、開発を担当するエンジニアとも話をするし、社長とも話をするし、UX(ユーザエクスペリエンス)のことを考えることも多い。

三宅:最終的な責任をとる、というところだけはプロダクトオーナーである社長になりますが、UXだけ、機能だけを考えていればいいというわけではなくて、色々な人達と調整しながら責任と意思を持って物事を進めていくという意味では、プロダクトに関して全方位的に当事者意識と責任を持つことはやはり必要です。

布袋田:なるほど。UXを考えるというのはビービットでいうとエクスペリエンスデザイン(XD)コンサルタントもやっていることだと思うんですが、違いは何でしょうか。

武井:テクノロジー的に実現できるのか、開発できるのか、ということへの依存度がとても高い、という点かと思います。

プロダクトマネージャはUSERGRAMの世界観の番人

布袋田:そんなプロダクトマネージャのお仕事で、大変なのはどんなことですか?

三宅:やらないといけないこと、達成しないといけないゴールが明確すぎる、ということですね(苦笑)。

布袋田:というと?

三宅:実はUSERGRAMは”マーケットを見て作られたプロダクト”ではなくて、”こうなったらいいよね”というビジョンドリブンでできているプロダクトなんですよ。

もちろん、クライアントの役に立つものを作っているという確信はあります。ただ、プロダクトを作る時の軸というか思想が、自分たちのビジョンと直結しているという点が特徴なんです。

武井:判断基準は、「クライアントが顧客視点を持って、ユーザの状況に思いを馳せられるようになるかどうか」。ビービットのビジョンにつながる方向かどうか、というのが重要なんです。例えば「これがあったらいいかも」と思う機能があっても、それがビジョン到達という観点からは少し遠いのであれば、あっさり諦めないといけないですし、ソフトウェアを作っていると、あれこれやりたくなってくるので、「ビジョンに合致しているか?」という観点で一貫性を保ってプロダクトがぶれないようにしていくことがプロダクトマネージャーの使命であると思っています。

三宅:なので、お客様の役に立ってなおかつビジョンが到達できることがあったら、それが技術的に無理だから諦めて違うこと、という方向転換ができないんです。なんとかして、そこに向かう道筋を見つけなくてはいけない。

布袋田:登るべき山は決まっているので、使おうと思っていた道が通行止めになってるからといって他の山に登ることはできない、ということですね。

三宅:しかも、次に使おうと思う道が、本当に山頂につながっているかはわからない。試してみなければわからないことも多いですから。

最近新しい機能を出す時にまずβ版という位置付けでリリースすることもあります。これはウェブアンテナ(注:ビービットが2007年から提供している広告効果測定ツール)でもやったことがなかった方法なんですが、マーケットに出して試してみる形として、こういう方法もありだよね、と。

布袋田:なるほど。ビービット自身のビジョンから生まれたUSERGRAMがお客様に受け入れられていることは、大変ありがたいことですね。

三宅:ビジョンからプロダクトを考えていこうとすると、直接的にお客様のご要望に応えられない場合もあります。そこのズレをなくしていく、というのが、大変なんですよ(苦笑)。

布袋田:何か具体的なお話ってありますか?

武井:先日UIデザインの刷新をしたのですが、そのときも、画面ごとのアイコンについてはかなり侃々諤々だったんです(苦笑)。

新UIデザインのイメージ

ユーザがよく見ているページはそれとわかるようにしたい、しかしあまりに目立たせすぎるとクライアントがそこにだけ注目するようになってしまうのではないか、というのが懸念でした。

よく見ているページだけが重要なのではなく、それまでの流れを踏まえてそのページに注目しているということを捉えてほしいので、例えば注目度の高いページを真っ赤にする、ということはやりたくなくて。

デザインで入っていただいていた中村勇吾さんとも、何回もディスカッションを重ねて、ようやく今の形に落ち着いたんですよ。

中村勇吾さん:日本を代表するデザイナーの1人。tha ltd.代表。USERGRAMのリブランディングにおいてUIデザインをご担当いただいた。

布袋田:ただユーザ行動のメリハリを強調してわかりやすくすればいいということではなくて、ちゃんとユーザの行動の流れやモーメントを見るという方向にガイドしていく…それは、確かに難しい仕事ですね。

クライアントの役に立つと実感・確信できる瞬間が喜び

布袋田:では次に、やりがいというか、喜びというか、そういうものを感じられる瞬間について聞かせてください。

武井:それはやはり、我々の考え方でもってクライアントのお役に立っているとわかる瞬間ですね。ただ喜ばれているのではなく、「ユーザ視点が持てたことで成果が出ました」と言って頂けるのはとても嬉しいですし、その状態を作ることだけに集中しているといってもいいかと思います。

布袋田:営業やCS(カスタマーサクセス)からの情報で、ということですか?プロダクトマネージャが直接クライアントに接する機会ってあるんでしょうか。

武井:営業やCSからの情報ももちろんあるんですが、お付き合いの深いお客様にプロトタイプをお見せしてご意見をいただく、という活動もしているんですよ。

そこでの反応がいいと、ああ、早く作ってお届けしなきゃと思います。

実際に機能をリリースする前でも「これはいい」と確信できると嬉しいですしね。自分が担当してるものでなくても、自分が考えたみたいな気持ちになったりして(笑)。

布袋田:最近だと、例えばどの機能ですか?

三宅:ユーザ注目ワードですね。

武井:あれは本当にスマッシュヒットだと思います。

布袋田:どんな経緯で生まれた機能なんですか?

三宅:もともとは、インサイドセールスの方達が使いやすい機能を、というお題だったんです。それで、実際にインサイドセールスの業務をしているクライアントに話を聞きに行って。

そうしたら、現場では「CVから2分以内に架電する」がルールだったりして、これはゆっくりUSERGRAMを見ている時間なんてないな、と思いました(苦笑)。

どうしたらCVしたユーザの興味関心をぱっと把握できるかを考えて、手がかりを求めてUSERGRAMの画面を見ていたときに、閲覧ページのタイトルや、どの程度閲覧しているかという情報がヒントになるのではないか、と気付いたんです。

それで、とりあえずタグクラウドに1人分のページタイトルを流し込んで…。そうしたら、「キャット」というキーワードが出てきたんです(笑)。

布袋田:え?どういうことですか?

三宅:そのときに見ていたのは不動産系のクライアントのデータでした。最初は「ペット」というキーワードが目立っていたんですが、途中から「キャット」というワードが出てきて、「このユーザが注目しているワードはキャットだったんだ!」と盛り上がりました。おそらく、キャットウォークとか、そういった情報が含まれるページをよく見ていたのでしょう。

さらに見ていくと、埼玉、川口、女性専用、というようなワードも出てきて、こういうのがわかるとユーザのイメージがすごく湧くよなぁと。

布袋田:確かに…!

ユーザ注目ワードの画面イメージ

武井:それで三宅君が、こういうの面白いと思うんですけど、と言ってミーティングの場に持ってきてくれたんです。できれば実データで見てみたいって。

そうしたら、データサイエンスのチームがその場ですぐにやって見せてくれたんです。西岡さん(注:CTO)も「これならすぐ機能開発できますよ」と言ってくれて、嬉しかったのをよく覚えています。私達が提案する機能は、大抵実装が大変で、時間がかかると言われることが多いので。

布袋田:なるほど。エンジニアと話をする場はどのくらいあるんでしょうか?

武井:週に3回はエンジニアとプロダクトマネージャが集まるミーティングがあります。座席もすぐ隣ですし、ミーティング以外のタイミングでも気軽に話のできる関係ができています。

エンジニアとの距離が近いのは、やはりプロダクトマネージャにとってすごく大切なことだと思いますね。

三宅:西岡さんの専門であるデータサイエンスも、最初はどう活かしたらいいのかわからない部分もありました。どうしても定量的な解析というイメージがあったので。

でも、最近は僕らの目指しているものを彼らも理解してくれているので、このパワーをうまく活かせたら、すごいことになるなという感触はありますね。

武井:彼らからもいろいろと提案が出てくるようになっていますし、今後さらにすごいエンジンになっていく予感があります。

布袋田:なるほど。西岡さんがおっしゃっていた「UXのプロとプロダクト設計をしている」というのは、こういうことだったんですね。

三宅:安保さん(注:フロントサイドを得意とする、デザインもできるエンジニア)がプロダクト設計チームに入ってくれているのも大きいですよね。細かい挙動で使いやすさはすごく変わりますから。

武井:安保さんの稀有なところは、「試してみなきゃわからない」ということをちゃんと理解してくれているエンジニアであることだと思います。難易度が高いところや、動かさないと分からない部分については仕様が固まりきってなくても、「まずは軽く作ってみてみよう」と言ってくれるんです。

彼にいくつもプロトタイプを作ってもらって、でもそれを全て捨てることになったときでも、「いいんだよ、試してみなきゃわからないじゃない?」と言ってくれる、それは私達にとって本当にありがたいことなんです。

布袋田:いろいろと試していく中で、本当にいいものになっていくんですね。

USERGRAMのこれからを作るのに求められるのは「オーナーシップ」

布袋田:それでは最後に、USERGRAMのこれからのことを聞かせてください。

武井:USERGRAMの場合、クライアントがユーザインサイトを見るということに貢献できているか、が全ての判断軸なんです。

三宅:そうですね。なので、先程も少し話が出たデータサイエンスやAIも、ただ安易に取り込むのではなくて、定性的なデータを組み合わせてどううまく生かすか、というのがポイントになってきます。

我々が目指しているのは、”データ解析で答えが出るツール”ではなく、”人の思考がジャンプする瞬間をアシストするツール”。膨大なデータがある中で、定量的なものを「共感可能な定性的なもの」に変換していかないといけないというのがチャレンジングなところですね。

武井:普段数字がどうこう言っていても、見た瞬間に「これは絶対に変えるべきだ」と全員が思えることもありますし。

三宅:要は納得している、ということが重要なんだと思います。

心理学では、納得や合意の要素として”妥当性”と”信頼性”がある、という考え方があるらしいんですよ。定量データがあると安心感があるのは「信頼性」につながるから。でも、我々がやっているのは「妥当性」の方なんだと捉えています。

布袋田:なるほど、わかりやすいですね。

そういえば、これからのUSERGRAMを作るためにもプロダクトマネージャは鋭意人材募集中だと聞いているんですが、どんな方に来てほしいですか?

三宅:ふわっとしたお題から、どうやったらそれを実現できるだろう、どうやったらクライアントの役に立てるんだろう、ということを考えていかなくてはいけないので、業務に対するオーナーシップというか、信じる道を突き進む力、みたいなものは必要だと思いますね。

武井:UX大好き、SaaS大好き、という方もいいのですが、おそらくビービットのプロダクトマネージャは、それだけではつらくなる時が来てしまうと思います。なにせビジョンという良い意味での足枷があるので。もちろん、好きに越したことはないんですけどね。なので、三宅君が言うような確信力とか強い意志が必要だと思います。

布袋田:オーナーシップ、ですか。

武井:実際にやっていることは地味なことも多いんですけどね。システムは何か1つ変えるにしても影響範囲が大きいから、細かいエクセル表を見ながら、ここは大丈夫、ここは要相談、と見ていくこともありますし。

検討漏れがあると、実装段階になってからエンジニアから問い合わせが来て真っ青になる、なんていうこともあります。

三宅:誰にどういうシナリオで使ってもらう機能なのかを考えて、それがどういうUIになるのか、画面設計書も作るし、求められることは多いですね。

布袋田:高い志をもって、数多くいる関係者と調整しながら、地味な仕事も高度な仕事も多岐にわたってこなしていく…。ハードルの高い仕事ですね(苦笑)。

武井:そうやってまとめてしまうと、確かにそう聞こえますよね。でも、できないとは言えないメンバーが集まっているし(笑)、期待も高いからやりがいはすごくあるんですよ。

布袋田:それはお話を聞いていて伝わってきました。おもしろそうな仕事だなということと、皆さんが楽しんで仕事をしているということが。

武井:それが伝わったなら、この座談会は成功ですね。

布袋田:はい、お二人ともありがとうございました!

一同:ありがとうございました!

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