「PLAZMA 2019 JAPAN IT Week 春」でCEO遠藤が講演 – 問い合わせ対応業務をデータドリブンで改善する方法

2019年5月9日(木)、ビービットは自社サービスUSERGRAMとArm Treasure Data eCDPとのデータ連携を発表しました。

同日、東京ビッグサイトで開催された「PLAZMA 2019 JAPAN IT Week 春」にはビービットCEOの遠藤が登壇。ECサイトを始めとしたデジタルサービスのユーザからの問い合わせをテーマに、企業がテクノロジーを活用してUX改善を実現する方法について講演を行いました。

この記事では当日の講演内容をダイジェストでお伝えします。

企業サイドとユーザサイド、それぞれの課題

講演はまず、ビービットが捉えている課題意識の共有から始まりました。

遠藤:今回のテーマである「ユーザからの問い合わせ」に対しては、コールセンターとデジタルチャネルをシームレスにつなぎ、ユーザにとって最適な形で疑問を解消できることが理想です。

しかし、実際には以下のように多くの課題があります。

企業サイドから見た課題

  • コスト削減のために入電数を減らしたい
  • コールセンターをコストセンターではなく価値創出できる部門に転換したいが、その余力がない
  • ユーザの満足向上による顧客維持・離脱抑制を実現したい

ユーザサイドから見た課題

  • ウェブサイトで適切な情報を探し当てられないため自己解決できない
  • コールセンターに電話がつながらない
  • ようやくつながった電話で得た回答が簡単な内容だった場合、なぜウェブサイトで自己解決できるようになっていないのかと不満に思う

これらの課題はデジタルとコールセンターのどちらかが頑張ればいいというものでなく、双方が連携してより良いエクスペリエンスを提供していかないといけません。

課題解決のポイント – ユーザ視点で、統合的に

続いて、こうした状況を打開する方法として、3つのポイントが紹介されました。

ポイントその1:部分最適からの脱却

遠藤:コールセンターへの問い合わせ数を減らそうとしたとき、多くの企業が考えるのが「ウェブサイトのFAQを充実させる」ということです。FAQコンテンツはコールセンターが管轄していることも多く、自部門だけで完結できることも影響していそうです。

しかし、電話をする前にユーザがFAQを見ているとは限りません。キャンペーンページを見ているかもしれないし、そもそもウェブサイトを見ていないかもしれません。

そうしたユーザの状況を、登場するすべてのチャネルを考慮した上で把握し、改善につなげる意識を社内で揃えることが重要です。

ポイントその2:顧客視点の把握と改善

遠藤:お問い合わせ内容はコールセンターで分類されて、それぞれの件数までわかっていることが多いでしょう。しかし、ただ「数が多いものから優先的に対策をしていけばいい」というものではありません。「電話で確認してから購入を決めたい」というユーザ心理からくる問い合わせであれば、効率化してしまうのではなく、オペレータが対応して背中を押してあげる方が良いケースもあります。

必要なのは、ユーザ目線に立って、ウェブサイトなどで自己解決できるようにすべきもの、オペレータが対応すべきものを区別し、それぞれに改善を進めていくことです。

ポイントその3:データ統合によるPDCA基盤構築

遠藤:ポイントその1にも関わりますが、ユーザ視点に立った改善を実現させるためには、それぞれのユーザがどのチャネルにどのタイミングで接触しているのかを統合的に把握する必要があります。

別のデータとして保存されていることが多いコールセンターの対応ログとウェブサイトのアクセスログを、それぞれのユーザ単位で時系列に見られるようなデータ基盤があれば、改善のPDCAが加速し、継続的な改善が実現できます。

データを分析するときに持っておくべき2つの観点

続いて、これらのポイントを踏まえてデータ分析をする上で、必要な観点が2つ紹介されました。

データ分析の観点その1:理由まで分析する

遠藤:何か施策を実行して、その評価するときに、いわゆる”成果”をデータで見るということは多くの企業で実践されています。

しかし、その理由というところまでデータドリブンで分析できている企業様は、なかなかいらっしゃらないのが実情です。

1つ、例を挙げましょう。コンビニである日、鮭のおにぎりが沢山売れたとします。しかしその「●日に●個の鮭おにぎりが売れた」というデータだけでは、次にどうしたらいいのかがわかりません。

試しに同じ曜日におにぎりの発注数を増やしてみても、結局余らせてしまったりもするでしょう。

しかし、実際に鮭おにぎりを買っていったのが体操服を来たお子さん連れのお客様だった、といったデータ(ファクト、と言ったほうがイメージが近いかもしれません)を店員から聞いていれば、「その日は運動会だったから、鮭おにぎりが沢山売れたのだ」という理由がわかります。

ここまでくれば、やみくもに同じ曜日に発注を増やすのではなく、近くの別の学校の運動会の日付にあわせて発注を増やす、という行動をとることができます。

この例でわかるように、ユーザの状況や行動の理由を理解をしていないと、PDCAを通して施策の精度を上げるのは難しいものです。しかし、デジタル領域でのサービスにおいては結果のデータだけに注意を払いがちではないでしょうか。結果だけでなく、意識して「理由」を分析することが、改善効果を最大化する上で重要です。

データ分析の観点その2:できるだけ具体的なテーマを設定する

遠藤:ユーザのデータは日々溜まっていきます。膨大なデータを分析する際に、ただ片っ端から分析をしようとしても、良いUX改善はできません。

そこでおすすめしたいのが、「なるべく細かく、具体的なテーマを決めること」です。

例えば、ユーザのID・パスワード忘れ。ウェブ上でサービスを展開している企業にとっては身近で、かつユーザが自己解決できた方が良いと判断できるテーマです。

テーマを設定できたら、「観点その1:理由まで分析する」という姿勢で分析していくと、ユーザ行動・ユーザ心理に関する気付きが出てきます。テーマが具体的なので、改善策も具体的に描きやすく、実行に結びつけやすいのも利点です。


講演ではこのあと、USERGRAMをご利用いただいている株式会社フェリシモ 定期便MC統括グループ 部長 兼 マーケティングコントロールセンター センター長 兼 カスタマー・マネジメントグループ グループ長の橋本和也氏にもご登場いただいて、実際の改善事例についてお話を伺いました。

Arm Treasure Data eCDPとの連携で、1つのタグで様々なデータを取得できるようにパワーアップしたUSERGRAMは、遠藤が紹介したような分析をよりスムーズに実現できるようになりました。ご興味を持っていただけた方は、下記リンクからぜひお気軽にお問い合わせください。

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